『パワーブレイザー』パスワード解析とポイント攻略
ファミコンのアクションゲーム
『パワーブレイザー』(1990年・タイトー販売)の
パスワード出力法則の解析結果を開示したページ。
それと、おまけでポイント攻略も少々。
ナツメ開発とも言われているが、共同開発?
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パスワード解析結果
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●パスワード解析表
当ページの最重要項目という事で早速だが、
パスワード解析表は以下の通りとなる。
表のレイアウトの都合でステージ略称が2文字である点はご了承を。
以下、パスワードの頭のステージから
・工場「宇宙開発センター」
・火力「エネルギー開発センター」
・植物「生命研究所」
・気象「天気コントロール研究所」
・基地「軍基地」
・居住「居住区」
がステージの正式名称である。
進行状況 |
工場 |
火力 |
植物 |
気象 |
基地 |
居住 |
Eの数 |
Bの数 |
個数 |
クリア未 |
C |
G |
L |
W |
D |
O |
T |
C |
0 |
クリア済 |
M |
N |
A |
P |
E |
I |
U |
P |
1 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
R |
E |
2 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
S |
O |
3 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
N |
L |
4 |
▼パスワード解析表の解説
パスワードとして残る情報はゲームオーバーになった時と同じく
「ステージ6ヶ所のクリア状況」と「BとEの所持数」の全8項目なのだが、上記の通り
「各項目の情報が1~8文字目に独立して割り当てられる」
という、非常に単純な構造となっている。
開発側もパスワード機能については
「一応実装はした」程度にしか考えていなかった可能性が?
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●パスワード解析の使用例
▼最終最強パスワード「MNAPEINL」
例えば、
「EとBを4個持って最終面から始まるパスワード」が欲しい場合は
上記のパスワード解析表の「クリア済」の列と
「アイテム4個」の列の文字を 単純に左から1文字ずつ
「MNAPEINL」と入力すればパスワードが認証される。
▼アイテム満載スタート「CGLWDONL」
「どのステージもクリアしていないのにBとEを4つ持っている」
状態も出力可能。
この場合、上記の法則に従うと入力するパスワードは
「CGLWDONL」となる訳だ。
▼初期状態を再現「CGLWDOTC」
更に言えば、単なる手間なので入力する意味は全く無いが
「CGLWDOTC」が初期状態に相当する。
このパスワードを入力するくらいなら、
普通にニューゲームで始めるべきなのだが。
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●パスワード法則発見のきっかけ
「パスワード解析」と銘打っているものの、
実は綿密な調査作業を行った訳ではない。
「EアイテムとBアイテムを一切拾わず全ステージでパスワードをメモする」
というプレイを何気無く行ったら
「パスワードが1文字ずつしか変化しなかった」事で基本的な構造が即座に発覚!
その後「EアイテムとBアイテムの数を変化させる」プレイを行ったら
頭6桁がアイテム0個と同じ、という事で、本ページの主題である
パスワード解析表がサクっと完成してしまったのだった。
もっとも、本作は全ステージを一気にプレイしても
クリアまで時間のかからない作品なのだが。
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ポイント攻略
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本作『パワーブレイザー』は、
ファミコンのアクションゲームが好きな方々には
「ややロックマン似」の雰囲気を持っているという事で名の通った作品。
攻略情報について既にアップされている他のサイトもあるが
せっかくなのでポイントに絞った情報を掲載。
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●重要な攻略のポイント列挙
▼足場判定が最重要
本作の足場判定は非常に独特。
主人公・スティーヴの足場判定は不自然に大きく、
「BGで描画された通常の足場」であれば足場の端に乗る事が出来る。
リフトや落下床など「スプライトで描画された動く足場」
の類については少々判定が狭くなるが、
ジャンプ力が無い本作をクリアするのであれば習得は絶対条件だ。
▼取扱注意の初期状態
初期状態でのブーメランのリーチは非常に短い。
初期状態かつ非貫通ブーメランの場合は、
「ブーメランとスティーヴの間に敵を挟む」と
敵にブーメランがメリ込んで爆発的な攻撃力を発揮する、
という高等テクニックも存在するが…。
このままでは緻密なパターン化が必要な部分が多く、
なかなかとっつきづらいものがある。
というわけで、あまり強くない無数のザコとの戦いが中心である、
通称「植物ステージ」こと「生命研究所」から始めると楽。
ボスが最強の「火力ステージ」こと「エネルギー開発センター」は、
フルパワーになってから行った方がいいかも?
▼敵の攻撃を受けた際のダメージ
まず、主人公・スティーヴの体力ゲージは最大16マスである。
厳密に調査していないので以下の被ダメージの値は目安なのだが、
・ボスや大型敵やプレス機の重しとの接触:概ねダメージ4マス
・生命研究所のアメーバ「グニョリータ」との接触:ダメージ1マス
・それ以外の要因によるダメージ:ダメージ2マス
・針や溶岩への接触、水への転落:即座にミス
といった感じになっている。
Eアイテムは設置数が限られている他、
回復アイテムはドロップ率が低いので
なるべくダメージを受けずに進行したいものだが…。
▼「落ちる足場」の見分け方
本来、自機が着地すると着地音が鳴るのだが
「落ちる足場」や「動くリフト」の上に
着地した場合は着地音が鳴らない。
「落ちる足場」が「普通の足場」にカモフラージュしているのは
最終面の空中回廊のみなので、そこ以外で気にする必要は無い。
▼敵の「自機狙い弾」の撃ち方と回避法
敵の中には「自機狙い弾」を撃ってくる弾もいるのだが、
その狙いは正確ではない。
「予め複数設定されている弾道」の中から
「最も自機に近い弾道」を選んで1発撃ってくるので、
弾道を覚えておきさえすればノーダメージで容易に対処する事が出来る。
「原則として敵の真下から少し横に逸れた位置に自機が居れば安全」
と覚えておこう。
「軍基地」後半の高所に数機配置されている灰色の大型敵「ラボット」や、
水中から飛び上がって高所から
自機狙い弾を撃ってくる魚型の敵「ピランケット」は
前述の点を把握出来ていないと非常に厄介だが、
把握出来ていれば劇的に楽になる。
しかも、「天気コントロール研究所」ボスである
「ライジィーン」にも通用するのでお試しあれ!
▼砲台型の大型敵「カールレンダー」の「自機狙い放物線弾」の撃ち方と回避法
「自機狙い放物線弾」を撃ってくる
四角い砲台型の大型敵「カールレンダー」は
「予め複数設定されている弾道の種類」がかなり少なめになっている上、
「設定された弾道上に自機が位置した場合わざと1段階外して撃ってくる」という
親切なんだか意地悪なんだかイマイチ分かりかねる、
不思議なルーチンで攻撃してくる。
つまり、「少しずつ距離を詰める」か
「少しずつ距離を離す」かでノーダメージで倒せる訳だ。
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●最終ステージ「総合コントロールセンター」
▼道中
最終面であるにもかかわらず
最後の道中は凝ったギミックが皆無かつ、敵の配置も緩い。
く本作の全ステージで最も簡単なステージとなってしまっている。
おそらく調整ミス。
ただし「つり橋地帯」は、
落ちない足場と落ちる足場が同じグラフィックで混在しているので、
うっかり落ちるミスをしないようジャンプ連打で跳ねて移動しよう。
「落ちる足場」の配置は完全固定なので覚えれば済むが、
「落ちる足場」の上に着地した場合は着地音が鳴らない点を忘れないように。
▼ラスボス第一形態「デビット・アンクル」
ラスボス第一形態。
「自機頭上に出現後、自機狙い弾を一発撃って姿を消す」
行動のみを繰り返す。
自機狙い弾の撃ち方がザコ同様不正確なので、
「垂直ジャンプ投げ」だけで済む位置を探せば
初期装備でもノーダメージで簡単に勝つ事が出来る。
アゴの側面あたりが狙い目。
パワーアップでブーメランのリーチが長くなっていれば、
適当なプレイでも勝てる。
▼ラスボス第二形態(名称不明)
ラスボス第二形態。
全ての敵で唯一、取説に名前が載っていない為に
名前が分からないキャラでもある。
ストーリーの発端となった人工頭脳「BRAIN MASTER」そのものなのか、
デビット・アンクルが本気を出した姿であるのか、
更に別の存在なのかは不明。
弱点である本体が姿を表すと同時に、転がる泡弾を4発撃ってくる。
泡弾は速度2種類、左右に撃ち分けわれるのだが
方向と速度はおそらく完全にランダム。
直前の「デビット・アンクル」から比べると
拍子抜けするくらい弱いボスなので、
ここまで来られたプレイヤーなら
正面から適当にブーメランを放り込んでいれば勝てる。
▼ラスボス第二形態の安全地帯を活用するパターン
本作のラスボス第二形態は「画面中央でしゃがむと安全地帯」なのだが、
この位置にずっと居座っていても
「B」アイテム以外の手段で自機から攻撃を加える事が出来ない。
単体ではあまり役には立たないのだが、
以下のパターンを用いれば活用する事が出来る。
・ラスボスが弱点を現す「直前」にジャンプで「重なる」
・ジャンプ中に、ゼロ距離から「低パワーで」ブーメランを投げる
・ブーメランの「復路」をヒットさせつつ、安全地帯に着地してしゃがむ
・隙を見て中央から少し移動し、再度上記手順でラスボスに攻撃する
このパターンはYouTubeの「Mentl3ase」氏の動画(2012/11/16投稿)で知った。
全くの小ネタで役に立たないと思いきや、
まさか実戦に組み込む方が現れたとは…。
真正面から撃ち合う方法でももちろん勝てるが、
非常にスマートな攻略法だ。
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●仕様の穴を突いた最終手段
▼どうしても詰まったら「ポーズ連打」に頼ってみる
本作のポーズ機能は「ポーズ開始」も「ポーズ解除」も
「スタートボタンを押したそのフレームに即座に処理が終了する」という
非常にシンプルな仕様である為、
ポーズ連打で文字通りスローをかける事が出来てしまう。
火力ステージこと「エネルギー開発センター」のボスである
「レッド・ドラゴン」は本作最大最強のボスであるが、
ポーズ連打である程度何度を緩和させられる。
もっとも、全てのスプライトが非表示になり
BGのみの表示となるので目に若干良くないのだが。
▼パスワードを使い倒してアイテムを貯め込む
手前味噌だが、前述のパスワードを悪用すれば
貴重なはずの「E」アイテムと「B」アイテムは調達し放題。
また、パスワード解析表を見なくても
アイテムを取ってわざとゲームオーバーになり、
リセットして再度パスワードを入力して再開…
という手順を踏むと再入手が可能。
どうしても勝てないボスやクリア出来ない面が残っているなら、
「E」アイテムを限界まで持ち込んで練習してみてはいかがだろうか?
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小ネタや関連作品など
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●『パワーブレイザー』小ネタあれこれ
仕込みで入っている「裏技」や「隠し通路」はここでは割愛。
今後加筆する…かも?
▼スティーヴのモーションを半端な所で止める
上を入力しっぱなしで歩いて、
途中で歩行を止めるとモーション途中でピタっと動きが止まる。
何の意味も無い単純なお遊び、というか不具合、というか。
▼「ビートム」ハッチ即破壊バグ
植物ステージこと「生命研究所」のボスである「ビートム」の巣のハッチは、
貫通ブーメランを装備してボス部屋へのドアに入る演出中に
タイミング良く攻撃すると
なぜかボス戦開始と同時にハッチを1ヶ所破壊するバグを
発生させる事が可能となっている。
もしこのバグを狙って起こせれば、
「ビートム」ハッチ戦の難度が劇的に下がるので
ラッキーパンチ狙いにせよ、やり込みにせよ、ぜひ挑戦してもらいたい。
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●『Power Blade』や『キャプテンセイバー』を絡めたネタ
本作『パワーブレイザー』と直接関係は無い情報なので、あくまでおまけ。
▼海外リメイク版『Power Blade』
『Power Blade』は、
海外版ファミコン「NES」における『パワーブレイザー』の海外版である。
ジャンプ力や攻撃の自由度といった
自機の性能が大幅に向上してはいるものの
大体の仕様はそのままで、BGMもほぼそのまま使用されている。
…が、「リメイク」の域に達する程に多数の変更点が存在している。
▼『Power Blade』のラスボス第二形態は『パワーブレイザー』と違う
『パワーブレイザー』の
海外リメイク版である『Power Blade』のボスキャラは、
程度の大小はあれど原作の面々をアレンジした
顔ぶれが揃っているのだが
最後の敵であるラスボス第二形態だけは例外で、
全く違うボスに変更されている。
空中に浮いたコンピューターになっており、
ブースターを吹かして移動しながら低速の垂直落下弾を
画面外から雨のように降らせるという攻撃手段をとるのだが、
一見最も厄介なブースターは地面近くまで届く見た目と異なり
攻撃判定がかなり小さく「しゃがんでいると当たらない」ので、
原作から少ししか強化されていない点はご愛嬌。
▼ボスを出現させないで勝つバグが存在する
『パワーブレイザー』の項目内で解説した「ビートム」ハッチ即破壊バグだが、
どうやら海外リメイク版『Power Blade』では症状がより悪化しているらしい。
タイミングが極めてシビアながら
『パワーブレイザー』の「Bアイテム」に相当する
全体攻撃アイテム「グレネード」を
ボス部屋のドアに入る演出中か何かで使用しておくと
ボスが出現する事無くステージクリアになってしまう模様。
なお、ラスボスは第一形態のみスキップ可能で第二形態とは戦う必要がある。
▼今後の『パワーブレイザー』のプレイ時間短縮の可能性
『Power Blade』のTAS動画では、
バグでラスボス第二形態以外のボスは一瞬で倒している。
メカニズムを考えると、もしかしたら
本作『パワーブレイザー』でも同じ事が可能かも…?
この辺の事情については、
『パワーブレイザー』のTASやRTAを突き詰めたい方や、
もっと色々解析してみたいという方への
課題のひとつとして提示しておきたい。
▼『キャプテンセイバー』と海外版『Power Blade 2』
『キャプテンセイバー』は
「『パワーブレイザー』の海外版の続編の日本語版」に相当する。
ただし、ストーリーはどちらかというと
『パワーブレイザー』からの地続きとなっている。
販売も同じくタイトーで、海外名は『Power Blade 2』。
国内版と海外版で異なる点は、
どうやらテキストの言語のみである模様?
3作目である『キャプテンセイバー』および『Power Blade 2』は、
1作目『パワーブレイザー』や2作目『Power Blade』以上に
本家とも言えるロックマン的な要素を色濃く取り入れており、
「スライディング」や
「パワードスーツの任意付け替え」などの追加要素が存在している。
その上で非常に凝ったステージギミックが
これでもかと詰め込まれているのが最大の特徴。
また、グラフィックは非常に美しくBGMは『パワーブレイザー』および
『Power Blade』とは方向性が異なるアダルティなテイストがまた魅力的。
しかし、得意分野においては圧倒的な性能を持つ各種スーツの力で
ステージギミックの数々を「出来る限り無視する」事を
推奨するような調整になっており
普通にプレイする上では凄まじく大味な
ゲームバランスになってしまうのが難点だ。
そこで『パワーブレイザー』よろしく、
頑なにスーツを使わない生身オンリーの
縛りプレイを行おうとするとどうなるかというと…
非常に精密なパターン構築を行った上で
かなりシビアなタイミングでそのパターンを実行する必要がある。
なおかつステージ2ボスは生身オンリーで倒すのが超大変。
当初は不可能かと疑ったが、
2015年01月06日に有識者であるbunaguchi氏から
「2面ボス戦での水位が限界まで上がり切るまで待ってから戦う」
という方法を伝授された。
しかし氏の補足説明として
「それはあくまで前提であって実行は根気が必要」とのこと。
そんなわけで、縛りプレイはメチャクチャ難度が上がるので
ある程度はスーツも併用する必要がある。
まあ、普通はそんな縛りプレイをしないとは思うのでその点は割愛するが、
普通にプレイした場合についても出来は良いはずなのに
色々な意味で惜しい作品だった…と総括出来る。
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●アップ:2004年04月14日(水)
●リライト:2014年12月08日(月)
●最終更新:2023年10月29日(日)