『グレイトヒッツ』キャラ名引用元音楽用語
『グレイトヒッツ』のキャラ名は、音楽用語の引用やパロディが大半。
分かる範囲で調べたので、
キャラの背景について推測するヒントになるかもしれない。
「元の音楽用語からそのまま引用されている名前」や
「明らかにパロディの名前」の他、筆者が調べた限り
「本当に元ネタか確証が持てない音楽用語」もある点は
予めご了承頂きたい。
先頭の「ピアニシモ」から「チッキン・テールピース」までは
『グレイトヒッツ』本編の「セカンドマシン」の項目「Profile」の
「職業順」ソート準拠でキャラを並べている。
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タレント名
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タレント名の英語表記で参照している情報は
「セリフテキストでの表記」「タレントスーパー」
「取扱説明書」「各種攻略本」となっている。
また、一部キャラは「・」(中点)の有無や
「-」(ハイフン)の有無などで公式側が表記揺れしている点に注意。
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名称 | 他表記パターン | 引用元音楽用語の解説とネーミング考察 |
ピアニシモ |
●タレントスーパー Pianissimo ●愛称 ピア ●愛称英語 Pia |
●用語の解説 「pianissimo」はイタリア語の演奏の強弱用語のひとつ。 イタリア語で「ごく弱く」という意味。 ●『グレイトヒッツ』では セリフテキスト上では基本的に愛称の「ピア」で呼ばれる。 |
カストラート |
●タレントスーパー Kastrat |
●用語の解説 中世ヨーロッパにおける「去勢された男性歌手」の意。 「kastrat」はドイツ語の単語だが、 イタリア語の「castrato」と同義。 これが語源となり英語の「castrato」は 「去勢する」という意味なんだとか。 |
ジョア |
●タレントスーパー Joie |
●用語の解説 「joie」はフランス語で 「愉快」「喜び」といった意味の単語。 曲調や奏法の説明に使われる単語? また、著名なドイツのクラシックである 「ベートーヴェン:交響曲第9番第4楽章『歓喜の歌』」は フランス語表記だと「Ode a la joie」となる為、 ここから取っている可能性も。 |
ベルリラ |
●タレントスーパー Bell-Lyra ●公式ガイド英語表記 Bell Lyra ●契約画面 ベル・リラ |
●用語の解説 「bell lyra」(ベルリラ)は マーチングバンド用の鉄琴の事で、 似た楽器である 「glockenspiel」(グロッケンシュピール)の ポータブル版。 逆に「ベルリラがグロッケンシュピールの一種」と 簡易的に説明される場合もある。 ベルリラは 「片手で支えもう片手でマレットを使い演奏する」という スタイルの楽器なのだが、 演奏が片手である為に高度な演奏は困難であり、 それが理由で小学生や幼稚園の鼓笛隊で 使われるケースがあるそうだ。 ●『グレイトヒッツ』では ベルリラは 「年齢不詳のチョップを除けば最年長タレントである」 という点が、名前の由来となった楽器との ギャップが大きく興味深いところである。 また…推測の根拠は後述するが、 元々はストンプタウンの在野タレントとして デザインされていたのが ライバルクリッパー専属タレントに扱いが昇格した 可能性が考えられる、色々な意味で気になるキャラ。 タレントショップの契約画面では 「ベル・リラ」と表記される。 |
ビーバップ |
●タレントスーパー Be-Bop |
●用語の解説 「bebop」はジャズに多数存在するジャンルのひとつで、 即興演奏(アドリブ)が主体となる内容。 ●『グレイトヒッツ』では なお、ゲーム中での英語表記は「Be-Bop」と2単語扱い。 |
ザ・ラジアルミックス |
●短縮 ラジアルミックス ●短縮英語 Radial Mix ●タレントスーパー The Radial Mix |
●用語の解説 「Radial」は、ギターエフェクターの実在ブランド 「Radial」から引用したらしい? 「Mix」は、音楽用語としては 複数の音声ファイルやデータを混ぜて使用し 1つの音やデータを作り出す事を指す。 ●『グレイトヒッツ』では ゲーム中のセリフや説明テキストでは、 文字数の都合で単純に「ラジアルミックス」か 「ラジアル」と呼ばれる事が多い。 |
ヴィオラ |
●取説参照 Viola |
●用語の解説 「viola」は英語またはイタリア語の表記。 ヴァイオリン族の擦弦楽器のひとつ。 後述するが、「braccio」「pomposa」と 組み合わせると別の意味にもなる。 ●『グレイトヒッツ』では 「ザ・ラジアルミックス」の、赤紫色の衣装の少女。 ちなみに、書籍『グレイトヒッツ 究極本』P44では 誤って「ビィオラ」と書かれている。 |
ブラッチョ |
●取説参照 Braccio |
●用語の解説 「braccio」はイタリア語で「腕」という意味の単語。 音楽用語としては熟語を構成する単語のひとつで 例えば「viola da braccio」 (ヴィオラ・ダ・ブラッチョ)という熟語になると、 肩と腕で支えて演奏する擦弦楽器の総称となるそうだ。 ●『グレイトヒッツ』では 「ザ・ラジアルミックス」の、青い衣装で逆毛の少年。 ちなみに、書籍『グレイトヒッツ 究極本』P44では 誤って「ブランチョ」と書かれている。 |
ポンポーサ |
●取説参照 Pomposa |
●用語の解説 単語としての「pomposa」は、 地名にもなっているイタリア語の単語。 厳密にはイタリア語の形容詞「pomposo」の女性形で、 意味は「豪華な」「華麗な」。 また、「viola pomposa」(ヴィオラ・ポンポーサ) というチェロの系統の弦楽器が 18世紀ヨーロッパに存在しているとのこと。 ●『グレイトヒッツ』では 「ザ・ラジアルミックス」の、 黄色い衣装で帽子をかぶった少年。 ブラッチョとポンポーサは、 ヴィオラの仲間という意味では これ以上の元ネタ選定はそうそう無いと思われるのだが、 女性形単語を男性キャラ名の元ネタとして使う点は興味深い。 「ポンポーソ」と「ポンポーサ」で比べて、単純に カタカナで表記した場合の語感を重視した可能性もある? ちなみに、書籍『グレイトヒッツ 究極本』P44では 誤って「ボンボーザ」と書かれている。 『グレイトヒッツ公式ガイドブック』P12では 「ポンポーザ」。惜しい。 |
ホローボディーズ |
●タレントスーパー Hollow Bodies |
●用語の解説 「hollow body」(ホローボディー)は、 エレキギターの構造を指す分類名。 ボディが空洞になっているから「ホローボディー」なんだとか。 |
パン |
●取説参照 Pan |
●用語の解説 英語の音楽用語「pan pot」(パンポット)の 略語が「pan」(パン)。 音の左右の定位の事で、各パートの 左右の位置設定における用語だそうな。 ●『グレイトヒッツ』では 「ホローボディーズ」の、ボーカルの少女。 |
エレジー |
●取説参照 Elegie |
●用語の解説 「elegie」(エレジー)は、英語の音楽ジャンルの事。 日本語では「哀歌」や「悲歌」、「挽歌」等と表記する。 ●『グレイトヒッツ』では 「ホローボディーズ」の、ギターの少年。 |
ユンロー |
●タレントスーパー 雲鑼 ●公式ガイドブック Yun-Ro |
●用語の解説 「雲鑼」は中国語であり、 英語ピンイン表記では「Yun Luo」のはず。 これをカタカナ読みした場合は、「ユンロー」とも読める。 「雲鑼」は日本語では「うんら」と読む中国発祥の打楽器で、 同じく中国発祥の「銅鑼」(どら)を複数並べたような構造。 日本でも明楽に用いられる場合がある、との事。 ●『グレイトヒッツ』では ライバルである月琴鳴子の「月琴」も 中国と日本で使われた伝統的な楽器だそうで、 中国と日本の両方に接点がある楽器という点では 共通している。 なお、『グレイトヒッツ公式ガイドブック』での 英語表記は「Yun-Ro」になっている。 分かりやすさを重視するためか、 ピンイン読みではない。 |
月琴鳴子 |
●富士山プラカード NARUKO ●公式ガイド英語 Tsukikoto Naruko |
●用語の解説 「月琴」は、日本語読みで「げっきん」。 日本、中国、ベトナムの3ヶ国における伝統的な弦楽器。 リュートに似ている。 また、「鳴子」の読みは「なるこ」。 これは、楽器でも楽器以外でも使われる道具。 ●『グレイトヒッツ』では 前述した通り、 ライバルであるユンローの「雲鑼」(うんら)も 中国と日本の両方で使われた伝統的な楽器であり、 どちらにも接点がある楽器という点では共通している。 なお、「月琴鳴子」の読みは 引用元に従うなら「げっきん なるこ」であるが 『グレイトヒッツ公式ガイドブック』P13では 「Tsukikoto Naruko」、 『グレイトヒッツ プレイヤーズブック』P33では 「つきこと なるこ」と記載されている為、 彼女の名前の読みは「つきこと なるこ」が正解。 |
チョップ |
●タレントスーパー Chop ●契約画面 チョップじいさん |
●用語の解説 「chop」(チョップ)は英単語だが、 音楽用語としては様々な意味を持つ。 時にギターのフィンガーテクニックであったり、 時にサンプリングした音素材を 細切れにして使用するという意味であったり、 単語としての姿は多岐にわたる。 |
ウッドブロック |
●タレントスーパー Woodblock ●契約画面 ウッド・ブロック |
●用語の解説 「wood block」(ウッドブロック)は、 日本の木魚に似た木製の打楽器。 空の堅い木に割れ目が入れてある構造で、 スティックて叩いて演奏する。 ●『グレイトヒッツ』では なお、『グレイトヒッツ』では 「Woodblock」と1単語の名前となっている。 |
バックロード |
●タレントスーパー Backroad |
●用語の解説 スピーカーの構造に 「バックロードホーン型」という分類があり、 これはスピーカーユニット後方から発生する低音を ホーンによって増幅する方式。 キャラ名の「バックロード」は、 ここから取ったと考えられる。 バックロードホーン型スピーカーは 英語で「Back loaded horn speaker」と表記。 ●『グレイトヒッツ』では 強烈な音を出していきそうなバックロードにぴったりな名前! 『グレイトヒッツ』のタレント名としての 「Backroad」は1単語の名前だが。 ●「バックロード」のキャラクターデザインについての推測 また、音楽用語ではないが「X JAPAN」のHIDE氏や、 氏をモチーフにしたと思われる 「よっちゃん食品工業株式会社」の駄菓子 「タラタラしてんじゃねーよ」も モチーフではないか…という意見も聞いた事がある。 真相やイカに。タラだけど。 |
ライ |
●攻略本英語表記 Rai ●契約画面 女船長ライ ●タレントスーパー Captain Rai |
●用語の解説 英語やフランス語では「Rai」(ライ)と表記する、 アルジェリア西部オラン地方が発祥のポップ音楽が存在する。 ●「ライ」の詳細 ライは発祥地がアラビア語圏だった為に 当初の歌詞は原則アラビア語だが、 「政治的または宗教的な歴史上の事情」が理由で 後にライ歌手を含めたアルジェリアの音楽家は フランスに活動拠点を移したそうな。 そのため原語であるアラビア語だけでなく、 フランス語による曲も多いらしい。 恋愛、愛欲、アルコール等、イスラム社会において タブーとされる過激なテーマや 歌詞を扱うケースが多いそうな。 ●「ライ」のキャラクターデザインについての推測 アウトローなライにこれ以上無い程、 ふさわしいネーミング。 また、「アルジェリア」と「海賊行為」は 歴史的に切っても切れない事象だそうな。 「ダストタウン暗黒街の顔役の一人娘」という バイオレンスな出自と彼女自身のダーティーな性格、 そして直球勝負の海賊ルックはこれが理由と思われる。 ライはアルジェリア人か、 アルジェリア系フランス人というイメージ? |
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タレント以外の人物名
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『グレイトヒッツ』のキャラクターデザインを担当された
「渡辺けんじ」氏による公式イラストが
公式媒体に存在しない人物名については、
英語表記を行っているものはおそらく存在しないと思われる。
名称 | 他表記パターン | 引用元音楽用語の解説とネーミング考察 |
ドンノイズ |
●取説 ドン・ノイズ ●取説英語 Don Noise |
●用語の解説 「Noise」は「雑音」や「不要情報」など 多岐に渡る意味を持つ英単語だが、 「ノイズミュージック」という音楽ジャンルも存在する。 これは、楽音ではない音をメインにしたジャンルだそうな。 ●『グレイトヒッツ』では 音楽用語以前に、 『グレイトヒッツ』の舞台である「ノイズシティ」で ナンバーワンのクリッパーだから 「ドン・ノイズ」という称号で呼ばれている、 という単純な理由によるネーミング? なお、ゲーム中のセリフテキストでは 基本的に中点を除いた「ドンノイズ」表記。 |
ディミニッシュ | - |
●用語の解説 「diminish」とは、ギター等のコード用語。 和音を使った手法を指すらしい。 |
ホーンライク | - |
●用語の解説 「horn like」は英語のボーカル用語。 管楽器以外の楽器やヴォーカルが、 管楽器のような演奏をする事…らしい。 |
フラットワウンド | - |
●用語の解説 「flat wound」は英語の音楽用語で、 ギターやベースなどの弦楽器の用語。 芯線に対して巻き弦が平らなものが「flat wound」、 芯線に対し細くて丸いワイヤーを巻き付けた弦が 「round wound」。 |
メディアペティア | - |
●元ネタの推測 音楽用語で「media」というと、 マスメディアか記憶媒体の事を指すと思われる。 で、「petia」は…詳細は分からなかったのだが、 とりあえず「Petia」(ぺティア)という ブルガリアの女性歌手の情報はヒットする。 ブルガリアの女性歌手「Petia」のフルネームは 「Petia Pavlova」(ぺティア・パブロワ)。 彼女のデビューは1994年らしいので 活動は『グレイトヒッツ』発売以前からであり、 「メディアペティア」の元ネタとなっている 可能性は否定出来ない。 ●『グレイトヒッツ』では 歌手としての活動とともに、 『グレイトヒッツ』発売よりも数年前に、 モデルやグラビアアイドルとしても活躍していたらしいので セクシーさや大人の女性の色気という意味では 確かに踏襲していると思う。 |
ソレノイド | - |
●用語の解説 フランス語アルファベット表記は「solenoide」。 英語だと「solenoid」。 どちらの場合もコイル状のものを指す単語であり、 日本語では「電磁弁」と呼ぶ。 音楽関係では、ソレノイド素子を 「楽器を機械に自動演奏させる」という 特殊な用途に使用する場合があるそうな。 |
マンホー | - |
●用語の解説 まず間違い無く、ラテン音楽およびダンスの 「mambo」(マンボ)が元ネタ。 ●『グレイトヒッツ』での不自然な部分 設定ミスなのか設定変更の影響なのか不明だが、 名前の意味が通っていないキャラになっている。 このマンホーというアレンジャーは ステージ6課題曲「DREAMS」の ロックアレンジ版を制作するキャラなのだが 「DREAMS」にはもうひとつのアレンジ版である 隠し曲「DREAMS(マンボ)」が存在しており、 この「DREAMS(マンボ)」は 本編クリア後のイベントの景品として登場する。 ●推測 おそらく本来は「DREAMS(マンボ)」が ステージ6課題曲として提出可能な 「DREAMS」のアレンジ版だったが、 どういうわけか 「マンホー」という名が残ったまま 「DREAMS」ロックアレンジ版の方が アレンジャー対象曲になってしまったと思われる。 |
サブ | - |
●用語の解説 実在の大物演歌歌手「北島 三郎」氏の 著名な愛称が「サブちゃん」。 ●『グレイトヒッツ』では サブは演歌アレンジを 担当するアレンジャーなので、 前述の通り「北島 三郎」氏が 元ネタと断定してもよいかと。 |
ゴゲスペル | - |
●用語の解説 アメリカ発祥の宗教音楽「ゴスペル」、 英語で「Gospel music」のカタカナもじり。 「Gospel」という英単語自体の意味は 「福音」「福音書」の意味。 ●『グレイトヒッツ』では セカンドマシンにおける「ゴゲスペル」の説明も 「ゴスペル狂い」という文言から始まっているので、 これが正解で確定。 |
レゲラルタ | - |
●用語の解説 ジャマイカ発祥の音楽ジャンル 「Reggae」(レゲエ)の カナカナもじりと思われる。 「ラルタ」部分がどういう意図の ネーミングなのかは分からない。 |
ディスタス | - |
●用語の解説 「Distortion」(ディストーション)とは、 意図的に歪んだ音色を得る ギターエフェクターの事らしい。 ●『グレイトヒッツ』では セカンドマシンでの説明が 「ディストーションギターばりばりの」 という文言から始まっているので、 とりあえずこれで正解と思われる。 |
リズムンベーサー | - |
●用語の推測 音楽ジャンル 「Drum and Bass」(ドラムンベース)と、 「R&B」(アール・アンド・ビー)もしくは 「Rhythm and Blues」(リズムアンドブルース)の 両方の音楽ジャンルを複合して 元ネタにしていると思われる。 ●「R&B」について 「R&B」と言ってしまうと ほぼ前述の「Rhythm and Blues」を指すが、 ごく稀に「Rhythm and Bass」(リズムンベース)の 略である…とされる場合もあるらしく、 レアケースではあるがこの 「Rhythm and Bass」が元ネタという 可能性も捨てきれない。 また、海外で「ROSES」というバンドが 「Rhythm N Bass」という曲を出している模様。 |
ピコリーナ | - |
●用語の解説 イタリア語で「piccolina」、 「小さな可愛いもの(女の子)」 という意味らしい。 楽器の「ピッコロ」は 英語・イタリア語表記で「piccolo」だが、 イタリア語で「piccolo」が「小さい」、 それに縮小辞「ino」が付いて 女性形で「piccolina」。 イタリア語文法に詳しくないので、 厳密に音楽用語と言えるかわからないが、 とりあえず楽器のピッコロから 取っている事自体は合っている? 意味から考えると、女性ピッコロ奏者を ピコリーナと呼ぶ…とは考えづらいが。 |
エアロ・シミズ | - |
●用語の解説 明らかに、実在の超大物ロックバンド 「Aerosmith」(エアロスミス)のもじり。 |
チッキン・テールピース |
●取説英語 Chicken Tailpiece |
●用語の推測 「tailpiece」(テールピース)は、 英語で「巻末」などの意味の単語。 音楽用語としては、 ギターやバイオリンなどの 弦楽器で弦を留めている部品の事。 「chicken」(チッキン)は…音楽用語ではなく、 単純に英語スラングの「臆病者」の事? ●楽曲「The Chicken」について また、著名なジャズの楽曲に 「The Chicken」という曲目があり、 これがジャムセッションに非常に向いている… という話はネット上に出てくる。 主人公と二人三脚で…という意味でのセッション、 そこからの「chicken」なのだろうか。 |
ポップ・チップス |
●取説英語 Pop Chips ●プレイヤーズブック愛称 ポップ |
●用語の解説 「ポップ」は、音楽ジャンルの 「pop music」(ポップ・ミュージック)から 取られたと思われる。 「pop」という英単語自体は「pupular」の省略形の単語。 「チップス」は「chip tune」(チップチューン)か、 「chip」(チップ)の複数形から? ●『グレイトヒッツ』では 『グレイトヒッツ』の主人公。 名称は変更可能だが、 公式名は「ポップ・チップス」。 取扱説明書では「ポップ・チップス」、 英語で「Pop Chips」と表記。 書籍『グレイトヒッツ プレイヤーズブック』では 単純に「ポップ」と呼ばれる。 音楽に関係したゲームで大衆の人気を得る、 という意味では絶妙なネーミング。 ●「Popchips」についての余談 なお、「Popchips」(ポップチップス)というアメリカの企業が ノンフライポテトチップス(油で揚げず熱と圧力で仕上げる)を 企業名と同名のブランドで製造販売しているが、 これは2007年に登場した企業である為 1998年に発売された『グレイトヒッツ』とは おそらく関係の無い話と思われる。 |
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団体名
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基本的には看板や、街中のガイドなどに英語表記がある。
音楽用語が関係している団体名は、
メインタウンのビデオクリップ会社のみの模様。
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名称 | 他表記パターン | 引用元音楽用語の解説とネーミング考察 |
ハーモニー・メジャー・レーベル |
●愛称 ハーモニーメジャー ●メインタウン背景 Harmony Major ●看板、企業名スーパー Harmony Major Label |
●用語の解説 「Harmony」、「Major」、「Label」、 構成される3単語全てが音楽や音楽業界において 重要であったり縁起が良かったりする単語。 『グレイトヒッツ』の舞台となるノイズシティで 最大手、という設定が伝わってくる。 ●『グレイトヒッツ』では ゲーム中のテキストでは文字数の関係で 「ハーモニーメジャー」と 短めに表記される事が多い。 |
プリメイル・モード・Inc |
●看板、メインタウン背景 Premail Mode |
●謎の単語「premail」の推測 「premail」の詳細は不明。 「書きかけのメール」のような意味? 「premail」は、単純にフランス語単語 「primaire」の誤字の可能性もある。 フランス語で「primaire」(プリメイル)、 英語では「primary」(プライマリー)、 これは日本語では「原始的な」「初歩の」 などの意味を持つ単語。 ビジュアル系の単語として使える単語なのか? ●用語「mode」の解説 「mode」は、音楽用語としては英語の 「musical mode」の略語として存在。 「mode」ないし「musical mode」は、 日本語訳すれば「旋法」の事。 なお、ゲーム中の看板とメインタウン室内背景で 「Inc」は省略されている。 メインタウンの道端にいるキャラは 「プリメールモードInc」と呼んでいる。 |
ピチカート・ポップス |
●看板・メインタウン背景 Pizzicato Pops |
●用語の解説 「pizzicato」(ピチカート)はイタリア語。 「弦を指ではじく弦楽器奏法」の事。 「pops」(ポップス)は、 音楽ジャンルから取られていると思われる。 |
コンデンス・ハウス・カンパニー |
●メインタウン背景 Condense House ●看板 Condense House Campany |
●用語の解説 「condense」(コンデンス)は英単語で、 意味は「凝縮する」「要約する」など。 「condensed score」(コンデンスド・スコア) という音楽用語があるそうで、 編曲の概略を示す為に圧縮または 省略されたスコアの事らしい。 「house」(ハウス)は英単語としては「家」だが、 音楽ジャンル「house music」(ハウス・ミュージック) から引用している模様。 ●『グレイトヒッツ』では なお、『グレイトヒッツ究極本』P8では 「Conderse House Campany」 (コンダース・ハウス・カンパニー)という誤字がある。 |
スキャロップ・トラックス |
●看板 Scallop Tracks |
●用語の解説 おそらく「scalloped fingerboard」 (スキャロップド・フィンガーボード)から。 これは、ギターなど弦楽器において 「えぐれ加工」を施した指板を指すとの事。 「Tracks」(トラックス)は、 データで録音された曲を表す 英単語「Track」の複数形からか? |
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地名
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地名で音楽用語が使われているのは
『グレイトヒッツ』の舞台となっている「ノイズシティ」そのものと、
登場する地区のひとつである「ストンプタウン」のみ。
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名称 | 他表記パターン | 引用元音楽用語の解説とネーミング考察 |
ノイズシティ |
●書籍英語 Noise City |
●用語の解説 「ドン・ノイズ」と同じく「Noise」からで、 おそらく間違い無いと思われる。 ●キャラクター「ドン・ノイズ」の考察 逆に、「ノイズシティでナンバーワンの実力者」 であるからこそ彼の名前が 「ドン・ノイズ」なのだとも言える。 |
ストンプタウン |
●ショップ内背景 Stomp Town |
●用語の解説 「stomp」(ストンプ)は音楽用語としては、 ジャズダンスのリズムのひとつを指す。 英単語「stomp」の本来の意味通り、 「足を踏み鳴らすように激しく」という事らしい。 ●キャラクター「ベルリラ」の考察 また、ドラム缶やデッキブラシを使う ダンスパフォーマンスの事も「stomp」と呼ぶが、 『グレイトヒッツ』でデッキブラシといえば、 タレントの「ベルリラ」の代名詞である。 ベルリラが『グレイトヒッツ』本編で 最初に登場するVC「Scottiy Pizza」は このストンプタウンでリリースされる展開となっている為、 キャラクターとしては当初はストンプタウンに紐付けされた 在野タレントとして考案されたのでは? |
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ショップ名
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店が掲げている看板に記載されている名前の一部も、
音楽用語が使われている。
看板以外で名前が出てくる事は無いので、
他の表記パターンはゲーム中では確認出来ない。
名称 | 他表記パターン | 引用元音楽用語の解説とネーミング考察 |
BIG BAND SHOP | - |
●『グレイトヒッツ』では ベガスタウン1丁目のショップのひとつの名前。 ●用語の解説 「Big Band」(ビッグバンド)とは、 ポピュラー音楽…主にジャズのバンド形式。 基本的に大人数で編成されるものとなっている。 |
POP ROCK SHOP | - |
●『グレイトヒッツ』では ベガスタウン繁華街でBGを販売しているショップの名前。 ●用語の解説 「Pop Rock」(ポップ・ロック)は、 「ポップ・ミュージック」と 「ロック」を融合した音楽ジャンル。 ギターを基本に、軽い歌詞と曲調を 併用したものとされる。 |
White Pearl | - |
●『グレイトヒッツ』では ベガスタウン居住区画にある民家の名前。 ●用語の解説 アメリカ・テキサス州出身のギタリスト 「Cal Green」(カル・グリーン)が 1989年にリリースしたアルバムおよび曲の名 「White Pearl」からの引用と思われる。 |
NOISE GATE | - |
●『グレイトヒッツ』では ダストタウン2丁目にあるクラブの名前。 ●用語の解説 「noise gate」(ノイズゲート)とは、 雑音の低減を目的とした機材ないしエフェクター。 一定レベル以下の音声信号を減衰、 遮断する機能を持っている為、 その用途は音楽だけとは限らない。 |
REVERBE | - |
●『グレイトヒッツ』では ダストタウン2丁目のショップの名前。 ●用語の解説 看板の「reverbe」は、英単語 「reverb」の誤字かもじりと思われる。 英単語「reverb」(リバーブ)は 「reverberation」の略語で、「残響」の意味。 音楽用語としては、電子楽器で残響音を出す為の エフェクターの事。 |
Biree Scene | - |
●『グレイトヒッツ』では ダストタウン2丁目のブーマーがいる場所の名前。 ●用語の解説 「Michael Jackson」(マイケル・ジャクソン)の ムーンウォーク初披露曲として世界的に有名な1983年の曲 「Billie Jean」(ビリー・ジーン)のもじりと思われる。 「Biree」というのは「ビリー」の 別パターンの綴りだが、特定の人名ではない模様。 「Scene」(シーン)は幅広い用途の英単語だが 映像的な「場面」だけでなく、 音楽用語として「music scene」(ミュージック・シーン)、 「音楽シーン」といったように「業界」や「界隈」を 指すような言い回しをする場合もある。 |
TREMOLO | - |
●『グレイトヒッツ』では ダストタウンのタレントショップの名前。 ●用語の解説 「tremolo」(トレモロ)はイタリア語。 「振動」や「ゆらぎ」の意。 音楽用語としては、単一の高さの音を 連続して小刻みに演奏する技法、 ならびに複数の高さの音を 交互に小刻みに演奏する技法、 という意味を持つ。 |
歌星公司 | - |
●『グレイトヒッツ』では 東華タウン九龍区画のタレントショップの名前。 ●用語の解説 「歌星」は中国語で「スター歌手」の意味。 英語ピンイン読みで「Ge Xing」。 タレントショップにぴったりな、縁起のいい名前。 なお、「公司」は中国語で「会社」の事。 ピンイン読みは「Gong Si」。 |
電影百貨 | - |
●『グレイトヒッツ』では 東華タウン九龍区画に複数ある店の名前。 ●用語の解説 「電影」は中国語で映画や動画という意味。 ピンインでは「Dian Ying」と表記する。 英語では「video」や「movie」などに相当する単語なので 純粋な音楽用語ではないものの、 ビデオクリップを扱う『グレイトヒッツ』にピッタリ。 |
歌舞伎座 | - |
●『グレイトヒッツ』では 東華タウン富士山区画のタレントショップの名前。 ●用語の解説 「歌舞伎座」とは現代においては、 東京都中央区銀座にある「株式会社歌舞伎座」が 経営する歌舞伎専用の劇場の名前である。 語源は諸説あり、元々は固有名詞ではなく 普通名詞だった可能性もあるとされる。 |
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●『グレイトヒッツ』攻略記事初アップ:2003年11月06日(木)
●「キャラ名引用元音楽用語」コーナー追加:2015年06月16日(火)
●最終更新:2023年11月19日(日)